マイホームが建ったばかりということで、なかなかブロガー目線で行くと書きたくなるネタがたくさんあります。
マイホームを建てるってことは、一般的に言うと人生で1番高額な買い物であり、そうそう経験できることでもありません。
私は普通のサラリーマンです。高額のローンを組んで建てるわけですから、それなりに身構えて、慎重に計画して進めてきました。
途中子供が生まれたこともあり、約1年間という思った以上の時間がかかってしまいましたが、時間がかかった分、住み始めた時の充実感がたまりません。
このご時世、家は自由設計で顧客の理想の家を造れるというのが当たり前になっています。私もそれなりに自分が住みたいこだわりの家を造ったつもりです。
そして、完成したマイホームに自分なりに点数を付けるとすれば、90点。
家は3回建ててやっと満足するというらしいです。(満足したものを1回で作るのは難しいということ)そう考えると、いい点数が採れてるんじゃないかと自己満足に今は浸ってます。(まぁこれから、いろいろと失敗点も見えてくるんでしょうが。)
振り返ってみると、楽しいワクワク感の反面、大変でもあったかなと思います。
マイホーム建築の経験は早々できるものではありませんし、人それぞれ、感覚や思い入れも違うとは思いますが、
自分のマイホーム計画を振り返って、わたしなりに感じたこと(良かった点、悪かった点)をまとめておこうと思います。
そして、この内容がこれからマイホームを計画されている方に、1人の経験談として少しでもお役に立てればなと思います。
目次
ある程度理想の家を思い描いてスタートすべき
当たり前かもしれませんが、家を建てるなら、ある程度、夫婦や一緒に住む人達と構想を立ててから望んだ方がやっぱりスムーズだと思いました。
というのが、私のマイホーム計画のスタートが突発的なものでして、その分苦労と時間がかかってしまったからです。
家のことは将来的に「どーするかな〜」くらいでぼやっとしか考えておらず、「まだ先のことだな」くらいにしか考えていませんでした。
そこへ、奥さんが友人の誘いでもらってきた土地のチラシを持ってきて、「見に行ってみる?」と軽い気持ちで見に行ったのが始まりでした。
一言で言うと、まったくその気でなかった私のほうがその土地に行って一目惚れしてしまったんです。
その土地は地元の小さな工務店さんが分譲していて、その工務店さんで家を建てると土地代込みで割安になるというものでした。
奥様ネットワークでその工務店さんが信頼できる話も聞いていたので、土地を買いその工務店さんで家を建てることがトントン拍子に決まっていきました。
ということで、私の場合はほぼ事前の計画なくマイホーム計画が始まったというわけです。
そのせいもあり、まずはどんな家を建てるのか?で思った以上に時間がかかりました。
夫婦間での理想像の擦り合わせがきちんとできていないので、工務店さんと打ち合わせをして決めても、また考えが変わり、出戻りすることが多かったです。結果的に工務店さんにも長らくお付き合いいただき、かなりご迷惑をかけることにもなりました。
最初に思ったのは、やっぱり建てる前から自分たちはどんな家を建てたいか?はある程度イメージ(計画)しておいた方がいいなと。
これがあるのと、ないとでは進むスピードがぜんぜん違うと思います。
住宅メーカーの決定にはリアルな口コミ情報も重要
マイホーム計画でまず悩まないといけないのが、どこの住宅メーカーで家を建てるかです。
まずは自分が建てたい家のイメージとあうメーカーさんが候補にはなるとは思うんですが、今は自由設計が主流ですし、正直いろいろ回って感じたのはどこのメーカーでもだいたいどんなスタイル(見た目上)の家でも建てれるということ。
あとはそれに、プラスαでそれぞれの得意分野や付加価値があるような感じです。(もちろん資金面との兼ね合いもありますね。)
そうなると、ますます決定が難しくなってきます。
住宅展示場、インターネット、広告など情報収集するのは当たり前ですが、そこで収集できる情報は、ほとんどが営業的な情報だと思います。(プラスなことしか聞けません。)
インターネットでのリアリティのある情報もキャッチできたりしますが、信憑性は逆に薄くなります。
私的に思ったはやはり、リアルの友人や知り合いの口コミ情報を可能な限り聞くことです。相手は商売ではないですし、信頼できる友人であれば、損する事と得することをきちんと教えてくれます。これ以上に信頼性が高い情報はないと思います。
もっと理想を言うなら、お世話になろうと思うハウスメーカーや工務店で実際に家を建てた方から情報をもらうことです。
ここはなかなか難しいかもしれませんが、根気強く情報収集には時間を使って決定の材料にしたほうがいいと思います。
私の場合は幸いにして奥さんの持つ熱いネットワークにより、お世話になる工務店さんで家を建てられた方からリアルな声を聞く事ができていました。そこで会社の方針、担当者の人柄、注意しないといけない点、実際の進め方などなど、お客さん視点でのリアルな話を聞くことができていました。
その話があったからこそ、最終的にその工務店さんにお願いしようと思いました。
また、それ以外にも、自分より先にマイホームを建てた友人の家を見せてもらったり、よかったこと、わるかったこと、アドバイスも聞いて回りました。
家を建てる前にこれは絶対やっておいたほうがいいと思います。収穫は絶対にあります。
地元の小さな工務店の強み
先に書いた通り、私の場合は土地を買うのとセットで家を建ててもらうのが工務店さんに決まったのですが、とはいえ、すぐに決定したわけではなく、家を建てることを決めてからは、住宅展示場はひととおりまわり、大手住宅メーカーさんもだいたいまわりました。
もちろん、他のメーカーさんとの比較もした上でその工務店さんに決定しました。
最終的に家づくりをいっしょに進めて行くのは1社だけになるので、絶対的なことは言えませんが、私がお世話になった工務店さんはまちがいなく当たりだったかなと思っています。
その1つはやはり柔軟性。まず大手メーカーさんなら費用が発生したり、無理と断られるようなことを柔軟に対応していただけました。
大手になればなるほど、組織としての統制がきいていてルールがあり、個人プレーができなくなるものです。
小さい会社だとその逆で柔軟性が高くなるのは想像はつきます。
大手は大手のよさがありますが、小さな工務店さんは大手と闘うためにそれなりに売りや得意分野を持たれています。
そのあたりをポイントに大手メーカーさん以外をあたってみるのもいいと思います。
決して、大手の住宅メーカーさんがダメとかではなく、個人的な感想です。
付いてくれる担当者との相性は重要
家づくりを終えて思ったことの1つに、やはり一緒に家づくりを進めて行く担当者との相性が重要であるということがあります。
失礼ではありますが、担当者が力不足だとこちらのパワーもかかりますし、こちらが気を抜くと意図しない家ができてしまいます。
(これは家に限らずすべての商売ごとに言えることでしょうが。)
私に付いてくれた担当者の方は本当に人がいい方でよかったのですが、実はデザインのセンスが合いませんでした。(私の奥さんと)
そのために、結構苦労した点もありました。
失礼ではあるのですが、デザイン性の感覚が自分たちとかなりずれている担当者だったり、仕事がきちんとできないような担当者だったら、早い段階で交代を申し出るとかしたほうがいいと思います。
大金払って建てる家ですから、そこまでしても十分なので、最初のスタート地点をしっかり固めると後が楽になると思います。
家づくりの進め方は最初にしっかり聞いておく
こちらは、家づくりの進め方の話ですが、家づくりを始める前にしっかりと進め方(どういうステップで、どういうスケジュールで進められるのか?)を聞いて、お互いにしっかりと認識合わせをしておいたほうがよい、というアドバイスになります。
プロジェクト管理的な要素ですが、家づくりがどのように進められて、なにをどのタイミングで決めて行くのか?つまり、プロジェクト計画がどこまでしっかりしているのか?ですね。
私が仕事柄、こういう点が気になっただけかもしれませんが、家づくりがどのように進んで行き、どのポイントでなにを決めて行くのか?など、ロードマップが見えているのと見えていないとでは客側としても動き方も変わってきます。
ハウスメーカー(家づくりのプロ)としはこの辺りはできて当たり前なんですが、どちらかというと自分に付いてくれる担当者がこのプロジェクト計画的なところがしっかりできる人かどうか?が重要です。
私のお世話になった工務店さんはこの辺がすごくアバウトでして、担当者にゆだねられていました。
私も初めてのことで遠慮して最初にしっかりと聞いておかなかったのが悪いのですが、ゴールまでの道のりが見えない場合が多くあり、こちらが不安になるシーンもありました。
この辺りをしっかりとやっておくとお互いが引き締まって、だらだらとした進め方にならないと思います。
担当者に任せきるのはよくない
自分に付いてくれる担当者は重要だと書きましたが、仮にとても経験豊富で信頼できる担当者が付いてくれたとしても任せきるのはやめたほうがいいと思います。
どんなに凄腕の人でも家づくりは人の感性が入ってくるので、100%自分と意見があうことはないですし、まず自分の感覚に近い担当者が付いてくれる確立の方が低いわけです。
一番よくないのは、担当者になんでもお任せすることだと思います。
私もいろいろな面で担当者に任せた点があったのですが、少なからず、感覚がずれていて自分の思いと違う形になっていた(後から変更、修正していただきましたが)ところがありました。
あとの項でも書くのですが、細かい点でも完全に任せず、1つ1つ確認するスタンスでいったほうがいいと思います。
絵、写真、サンプルを可能な限り提示する
この点は本当に重要です。家づくりは大型のモノづくりなんで、人の感性の塊(作品)だと私は思います。
とにかく、言葉のコミュニケーションだけでは絶対に不足で、簡単なところで言うと、絵を描く、一番いいのは写真やサンプルを担当者に見せることが重要です。
例えば、モダンな棚を作りたいとイメージを言葉だけで伝えて、担当者が「はいはい」と答えたので伝わった気分になるのですが、人それぞれでモダンという感覚は違います。
あとで備え付けられた棚を見てみると自分のイメージとまったく違うものが付いている、そんなことが普通に起きます。
こだわるなら、必ずイメージ画像を印刷したり、PCを持参するなりして、自分の頭に描いているものを可視化して担当者に見せましょう。
私達もとにかくこの点は意識して自分たちの思い描くイメージ画像をとことん見せて進めて行きました。
イメージ画像を探すのは、家づくりの雑誌、あとはやっぱりGoogle画像検索が一番役にたちました。
議事録を自らがとる
家を建てるためには決めることが山のようにあります。言ってみれば、打ち合わせは毎回客側の決定の場です。
でも、毎回その場で決めきれるものばかりではありません。
やっぱり、仕事の打ち合わせと同じで課題や宿題が出てきます。
この管理をいかにきちんとするかが家づくりをスムーズに進めれるのポイントだと私は思います。
本来、客が作成するものではないですが、私的に言うと、こちらがしっかり管理したほうがいいと思いました。
課題やToDoリストをしっかり管理してくれる担当者であればよいですが、それでも自分自身が議事録をとって管理することをオススメします。
ハウスメーカーの担当者が自分たち以外にもお客を抱えて忙しい人がほとんどです。
課題やタスクを忘れられることも普通にあります。課題やタスクが忘れられると、結局は自分に戻ってきますで、本当に気をつけた方がいいです。
決めることがしんどくなっても根気強く
理想として、自分の建てたい家を描くのは言うなれば簡単です。実際に大変なのは「理想と現実を埋める作業」です。
理想を描いても、それを実現しようとすると費用面が見合わない、理想の色に合致する材料がない、などなど、幾度となくこの課題にぶつかります。
で、これが積み重なって行くとどうなるかというと、「決める」という作業がしんどくなってくるんです。
「もうこれでいいや!」とか、「任せます」とか、いわゆる妥協が多くなってきます。
その時はそれでいいんですが、あとあと、こういう点が後悔のもとになってくるので(少なからずうちもありました。)、根気強くがんばったほうがいいと思います。
「担当者に任せきるのはよくない」のところでも書きましたが、担当者が出してきたものの中から選ぶんじゃなくて、自らが材料やデザイン案などを持ち込んで、こういう課題を乗り越えた点が多くありました。
結局、妥協は後悔のもとになります。課題にぶつかったら担当者に課題解決を求めるより、自らが動いて解決するスタンス(考え)でいったほうがいいと思います。
自宅内での行動ルートをイメージする
これは工務店さんからのアドバイスでもあったんですが、「理想の間取りを考える上では生活の行動ルートを考慮に入れること」があります。
夢を思い描きすぎると、理想の空間で自分がくつろいでいるイメージばかり思い描いてしまい、日常的な生活のことが薄らいできます。
あくまで毎日自分たちが生活する空間なので、どちらかというと生活することをイメージして間取りは決めるほうが自分達のためです。
その時に参考にするのが、自分の家の中での行動ルートです。
例えば、一般的によく言われるのが、奥さん視点ですが、台所と洗濯場、洗濯物を干すベランダはできるだけ近い場所にあったほうがいいという話です。
結局、家の中での行動をできるだけ効率的に動けるようにしてパワーがかからないようにするということです。
ここは老後のことも考えると確かに重要ですね。
今住んでいる家でよいので自分が毎日通る行動ルートをイメージして、理想の間取りでそこに支障がないかを確認しておいたほうがいいと思います。
照明は展示場で明るさ確認を
照明の決定は私たちとしてはかなり苦戦したところです。
最終的には、家が完成して住んでみた時にバッチリかどうかは分かります。
ここ最近はLEDが主流ですし、お金を出せば明るさ調整ができるものを付けれます。
でもすべてにそのようなタイプを設置はしませんし、失敗すると、思った以上に暗かった、明るすぎたとかでテンションが下がります。
(あとは電気代の面もありますし。)
だから、照明もしっかりと気を使うべきです。
照明については、照明メーカーの専門の方が説明をくれると思うので、いろいろとアドバイスはくれますが、結局は人間なので、感覚が同じとは限りません。専門家の方がいいと言っても自分にとってはよくないことも多々あるわけです。
私のアドバイスとしては、やはり照明も照明メーカーさんのショールームに行って実際に見てみることです。
重要なポイントとしては照明確認ルームがあるところに行くことです。
照明確認ルームとは、真っ暗な部屋が用意されていて実際に光の色や光量、角度などを確認できる部屋です。
ショールームでもこれを備えていないところもあります。
明々と照明だらけのショールーム内で点灯しているライトを見て決定するのはよくないです。
真っ暗な部屋で確認して初めてその照明の光の質や光量が分かります。
ここまで確認しておけば失敗の確立が減ると思うので、照明確認ルームでの確認はすることをオススメします。
照明スイッチやコンセントの場所
照明スイッチやコンセントの場所など、細かい点の決定は家づくりの終盤戦となります。
正直、そこまでにいろいろなことを決めてきているので、さらに細かい点を入念に決めるのがしんどくなる状況でした。
が、ここは気を抜かず、しっかりと1つ1つをイメージしながら決めていったほうがいいと思います。
どこまで細かく指定するかは人それぞれですが、本当に入念に行くなら壁から何cmのところとかまで細かく指定してもいいと思います。
私もこの辺りは雑になっていて、実際スイッチが付いた場所がイメージとずれていて、後から位置を修正してもらうところがありました。
お互いに出戻りが発生するとパワーがかかってしまうので、細かいところもできるだけしっかりと設計時に検討するべきです。
まとめ
ということで、私のマイホーム建築を振り返って思うところをつらつらと書いてきました。
あくまで、私の経験なので、本当に人によってこだわるポイント、感じるポイントが変わるので絶対的な話ではありません。
私的にまとめると、家づくりに限ってではないかもしれませんが、やはり人に任せきらず、自分自身も勉強して自分の目でしっかり確かめてから前に進めて行くことが重要だと思います。
「マイホームはハウスメーカーや工務店が建てるのではなく、自分が建てる」という感覚でいないと理想の家は建たないと思います。
と「かっこいいこと」は言いつつ、これがなかなかできません(でした)。なぜなら、時間がないからです。
マイホームを建てる大多数の方が仕事もガッツリされているでしょうし、子供もいらっしゃる方も多いでしょう。
私も平日は遅くまで仕事でしたし、奥さんは子供の世話で余裕もない。自動的に家のことを考え、決めるのは週末になり、週末はほぼマイホームのことでいっぱいになっていました。
夫婦でお互いにストレスがたまるシーンもありましたし、大変と言えば本当に大変でした。(この辺は、うまく気分転換するとか、うまくやっていくしかありませんね。)
なにはともあれ、その苦労の末に理想の家ができたときにはたまらない充実感が待っていますんで、これからマイホームを建てられる方は理想の家を実現するために大変だと思いますが、がんばってください。
taka(@takaiphone2010)でした。